2019マスターズトライアル最終戦関東大会

霧深い第6セクション。

TL250

国際A級小野田理智選手

栗原賢司選手

年代別クラス、今年最後のランキング争い
オープンAに現役国際A級ライダーも参戦

2019FTJ全日本マスターズトライアル選手権第7戦関東大会
開催日:11月24 日
会場:オフロードパークSHIRAI(茨城県)
主催:日本トライアル連盟(FTJ)
主管:マスターズトライアル事務局
後援:ストレートオン
協賛:住友ゴム工業株式会社

う、浮かない。

浮かねー。

2019年のマスターズトライアルもここオフロードパークSHIRAIで最終戦を迎えました。
前日からすっきりしない天気で、当日は朝から雨。この雨が予想外の展開に大きな影響を及ぼしました。
駐車場横の第1セクション。超易しめ設定のはずが、路面がぬかるんで次第に泥地獄(?)に。乾いていれば何でも無いはずの石が、手前の助走で後輪が滑ってフロントアップが出来ずに撃沈する選手多数。最近の乗り方では、車体が軽いことにまかせて、あまり身体を動かさずにぱっとクラッチをつないでポイッとフロントアップをする癖が付いているんですね。でも、このやり方ではぬかるんだ路面では通用せず。むしろツインショックマシンで出場した選手達が、古式ゆかしいボディアクションで行った方が成功確率が高いという、「トライアルテクニックの基本」を見直すセクションとなり、期せずしてマスターズらしい現象になりました。
第2セクション以降は、路面の悪化も少ないので、最新マシンの高性能サスペンションのおかげで「開ければ行けてしまう」という、セクション設営者の意図と真逆の展開となりました。道具が良くなれば職人の技が鈍る。痛し痒しって感じです。
年代別クラスのランキング争いでは、美しいTLRで7戦中3戦に参戦の成田省造選手が、最終戦対決で大内登選手を押さえ、75歳代クラスで年間チャンピオンに。70歳代クラスでは、3勝を挙げた川瀬朋文選手が、65歳代クラスは北海道から6戦に参戦した西野雅道選手がチャンピオンを獲得。
60歳代クラスはマスターズ常連メンバーの上田光一選手と早川兄二選手、星野正広選手らのランキング争いとなり、今年は上田選手がてっぺんをゲット、55歳代は3戦出場で3勝の“常勝”栗原賢司選手が連覇です。
50歳代は3戦出場同士で、序盤2連勝の尾上武士選手がランキング1位に、45歳代は福島の安部広行選手が2戦出場でランキング1位に輝きました。
マスターズトライアルは、シリーズ2戦以上の出場でランキング入りとなります。来年もシリーズ展開があれば、奮って2戦以上出場してランキング争いをして下さい。
さて、今回の関東大会は、オープンクラスへの出場が多い大会でした。オープンクラスはA、B、Cと3クラスあります。その中で、最高難度のオープンAクラスには現役国際A級小野田理智選手が2020TRRSで出場、さすがのオールクリーンで優勝です。難関の第1セクションの泥地獄も、的確なライン取りとボディアクション、高精度のマシンコントロールでした。
基礎テクニックの習熟度が問われたオープンBクラスは森田正選手、オープンCは苗代敬仁選手が接戦を制しました。
ツインショッククラスも4台が出走、大久保真幸選手が“今風ライディング”で完勝、ウイメンズBクラスは苗代敦子選手一人の出走で、完走=優勝でした。
毎年出場台数が最も多いのがここ関東大会です。北海道、東北から近畿まで広い範囲からエントリーがあることだけがその理由ではありません。マスターズトライアルは、競技中の万一の怪我等に対する保険適用のためにMFJ承認大会として開催されていて、出場にはMFJ競技ライセンス、エンジョイ会員証の取得が必要ですが、他地方では「MFJライセンス取得=地方選手権、公認大会出場」の選手がほとんど全てだと思われますが、関東はそれだけではないメンバーも多数いらっしゃるようで、関東トライアルの懐の深さとトライアルを楽しむための心構えの確かさを感じます。トライアルはモータースポーツの中でも危険度が低いと言えるでしょうが、万一に備える賢明さのある土壌が関東にはあると感じます。「生涯スポーツとしてのトライアルを普及、発展」させる主旨のマスターズトライアルとも相性が良いですね。こういう“嗜み”を携えてこれからも永くトライアルを楽しみたいと思います。

関東大会のリザルトはこちら
http://www.ftj.sakuraweb.com/2019/result_R7.html
2019年シリーズランキングは
http://www.ftj.sakuraweb.com/2019/point.pdf
マスターズトライアル全般情報は
http://www.ftj.sakuraweb.com

西野雅道選手

おがわふーちゃん

成田省造選手

川瀬朋文選手

ウイメンズB

ツインショック

オープンC

オープンB

オープンA

ビギナークラス

75歳代クラス

70歳代クラス

65歳代クラス

60歳代クラス

55歳代クラス

50歳代クラス

45歳代クラス


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